宮司のご挨拶

正月事始め

201412_ohisama

新年を迎える為の準備、皆様はいつ頃から始めますか。
12月13日は“正月事始め”の日とされ、大そうじである煤払いや正月飾りなどの支度に取り掛かる日とされています。
煤払いはお正月に年神様を迎える為に1年の汚れを祓い清める大切なそうじです。
この日は江戸城で煤払いが行われたので江戸庶民もこの日に煤払いに精を出したとか。
すみずみまで祓い清められた家には年神様がたくさんの福を運んでくるとも言われます。
そんな年神様を招く目印ともなる門松の松を採るのもこの日のならわしでした。

師走の忙しさが増す今の時代、大そうじやお飾りの準備は年末休みに入る二十八日前後にする人が多いようです。
神社では大晦日の夕方、大祓式が行われます。
新年を明日に控え、年神様をお迎えする為に心身を清める神事です。
大祓式が終わると年間最後の祭典である除夜祭が奉仕され、一年間の神事の無事斎行を奉告します。
行く年を振り返って名残りを惜しむ奉仕となります。

年の瀬は何かと気ぜわしく、ゆっくりとこの一年を思い返す事もままならないのでしょうが、一年を過ごせた事、新しい年を迎える事ができる感謝の喜びを抱きたいものです。

平成二十八年十二月十三日
江島神社宮司 相原圀彦