宮司のご挨拶

謹賀新年

「年の始めのためしとて 終わりなき世のめでたさを
松竹たてて かどごとに いおう今日こそ 楽しけれ」
明治二十六年に文部省より発表された唱歌、「一月一日いちげついちじつ 」です。
年神様を招く門松をたて、終わることのない御代をお祝いするお正月のめでたい様子がわかります。

さらにこのように続きます。
「初日の光さし出でて 四方よもに輝く 今朝の空
君がみかげに たぐえつつ 仰ぎ見るこそ とおとけれ。」
初日の光に輝くお正月の空を天皇陛下のお姿になぞらえた歌詞となっています。

十月二十二日、天皇陛下御即位の礼が挙行されました。
この日の都心は朝から雨模様でしたが、御儀開始の間際には雨は止み、雲の間からは陽が差し込み、七色の虹までもが掛かりました。
天も祝福したこの日、高御座たかみくらの両陛下は、まさに「仰ぎ見るこそ 尊とけれ」のお姿でした。
ここに改めて令和の御代の万歳を寿ぐ次第です。

さて、迎えた千支は「ねずみ 」。
古来より「ねずみ」には予知能力があるとされ、日本神話では大国主命を助ける動物として登場します。

幸せに導く「子」にちなむこの一年。
皆様に幸多き事をお祈り致しております。

令和二年一月一日
江島神社 宮司 相原圀彦